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目次(10 カテゴリ)

表面利回り

ひょうめんりまわり

物件価格に対して、年間の家賃がどれくらいの割合か。経費やローン返済を一切考慮していない「見かけの利回り」。広告で「利回り○%!」と書いてあるのはほぼこれ。実際の手残りとはかなり違うので、これだけで判断するのは危険。

計算式

表面利回り = 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100(%)

物件価格 5,000万円、月額家賃 40万円の場合
40万 × 12ヶ月 ÷ 5,000万 × 100 = 9.6%

判断の目安

A10%以上B7%以上C5%以上D5%未満

実質利回り / NOI利回り

じっしつりまわり

経費を引いた後の「本当の利回り」。管理費・修繕費・保険・税金などの経費を引いた後の数字。表面利回りよりずっと現実に近い。

計算式

実質利回り = NOI(年間純収益)÷ 物件価格 × 100(%)

判断の目安

A7%以上B5%以上C3%以上D3%未満

CCR(自己資金利回り)

しーしーあーる

自分が出したお金(頭金)に対して、年間どれだけ返ってくるか。「1,000万円の頭金で年60万円の手残り → CCR 6%」のように、自分のお金に対するリターンがわかる。株の配当利回りと比較しやすい指標。

計算式

CCR = 年間キャッシュフロー(税引前)÷ 自己資金 × 100(%)

判断の目安

A15%以上B10%以上C5%以上D5%未満

キャッシュフロー率

きゃっしゅふろーりつ

物件価格に対して、ローン返済後の手残りがどれくらいの割合か。

計算式

CF利回り = 年間キャッシュフロー(税引前)÷ 物件価格 × 100(%)

判断の目安

A2%以上B1.5%以上C1%以上D1%未満

DSCR

でぃーえすしーあーる

「家賃収入で借金の返済をどれだけ余裕をもって賄えるか」の倍率。銀行が最も重視する指標の一つ。「1.2倍以上ないと融資しない」という基準を持つ銀行が多い。

計算式

DSCR = NOI(年間純収益)÷ 年間ローン返済額

読み方

1.0 = 収入と返済がギリギリ同額(余裕ゼロ) 1.3 = 返済額の1.3倍の収入がある(30%の余裕) 0.8 = 収入が返済額に足りない(赤字)

判断の目安

A1.5以上B1.3以上C1.2以上D1.2未満

返済比率

へんさいひりつ

家賃収入のうち、ローン返済に何%使われるか。低いほど安全。DSCRの裏返しで、DSCR 1.3 ≒ 返済比率 55%程度。

計算式

返済比率 = 年間ローン返済額 ÷ 年間実効収入 × 100(%)

読み方

返済比率 50% = 家賃の半分が返済に消える。低いほど安全。

判断の目安

A50%以下B55%以下C65%以下D65%超

BER(損益分岐入居率)

びーいーあーる

最低何%入居していれば赤字にならないか。BERが90%を超えていると、少しの空室で赤字になるため非常にリスクが高い。

計算式

BER =(運営費 + 年間ローン返済額)÷ 満室家賃収入 × 100(%)

読み方

BER 75% = 入居率75%でトントン。それ以下なら赤字。

判断の目安

A70%以下B80%以下C85%以下D85%超

LTV(融資比率)

えるてぃーぶい

物件価格に対して、いくら借りるか。LTVが高い(フルローンに近い)ほどレバレッジは効くが、返済負担も重くなる。銀行はLTV 70-80%を基準にすることが多い。

計算式

LTV = ローン借入額 ÷ 物件価格 × 100(%)

読み方

LTV 80% = 物件価格の8割を借入。残り2割が自己資金(頭金)。

ICR(金利カバー率)

あいしーあーる

NOIが利息の何倍あるか。

計算式

ICR = NOI ÷ 年間利息支払額

判断の目安

A2.5以上B2.0以上C1.5以上D1.5未満

Debt Yield(デットイールド)

でっといーるど

借入額に対するNOIの割合。銀行がローンの安全性を見る指標。LTVやDSCRは金利や返済期間で変わるが、Debt Yieldは純粋に「借りた額に対してどれだけ稼ぐか」なので、銀行間で比較しやすい。

計算式

Debt Yield = NOI ÷ ローン借入額 × 100(%)

判断の目安

A10%以上B8%以上C6%以上D6%未満

NOI(年間純収益)

えぬおーあい

家賃から経費を引いた、ローン返済前の年間利益。ローンの返済(元金・利息)、減価償却、所得税は含まない。純粋に「物件が稼ぐ力」を見る指標。

計算式

NOI = 実効収入 − 運営費合計

実効収入

じっこうしゅうにゅう

空室を見込んだ後の、実際に入ってくる見込みの年間家賃。

計算式

実効収入 = 満室家賃 ×(1 − 空室率)+ その他収入

運営費

うんえいひ

物件を持っている限りかかる年間の経費。主な内訳: 賃貸管理費(PM費・家賃の3-8%)、建物管理費(BM費)、水光熱費、火災保険料、固定資産税・都市計画税、修繕費、原状回復費、募集経費(AD費)。

キャッシュフロー(税引前)

きゃっしゅふろー

NOIからローン返済を引いた、実際の手残り。これがマイナス = 毎月の給料や貯金から持ち出しが発生する。絶対避けたい状態。

計算式

税引前CF = NOI − 年間ローン返済額(元金 + 利息)

元利均等返済

がんりきんとうへんさい

毎月の返済額が一定の、最もポピュラーな返済方法。初期は利息の割合が大きく、後半は元金の割合が大きくなる。返済額は変わらないので計画が立てやすい。

元金均等返済

がんきんきんとうへんさい

毎月の元金返済額が一定の返済方法。初期の返済額が大きい。利息が減っていくので、毎月の返済額は徐々に減る。総支払利息は元利均等より少ない。

融資期間の上限

ゆうしきかんのじょうげん

銀行は一般に「法定耐用年数 − 築年数」を融資期間の上限とする。RC: 47年、重量鉄骨: 34年、軽量鉄骨: 27年、木造: 22年。銀行によっては耐用年数超えでも融資する場合あり。

補足

築20年の場合 → RC: 27年、重量鉄骨: 14年、軽量鉄骨: 7年、木造: 2年

積算評価

せきさんひょうか

「この土地と建物を今作り直したらいくらか」という原価ベースの評価。銀行がまず見る評価方法。「積算評価 ≧ 融資希望額」なら担保として十分と判断されやすい。

計算式

土地評価 = 路線価 × 土地面積 × 各種補正率
建物評価 = 再調達原価 × 延床面積 × 残存年数 ÷ 法定耐用年数
積算評価 = 土地評価 + 建物評価

読み方

売買価格 < 積算評価 → 割安(銀行融資が引きやすい) 売買価格 > 積算評価 → 担保不足の可能性あり

収益還元評価

しゅうえきかんげんひょうか

「この物件が生む収益から逆算した価値」。直接還元法で算出する。

計算式

収益還元価格 = NOI ÷ Cap Rate

NOI 500万円、Cap Rate 5% の場合
500万 ÷ 5% = 1億円

読み方

売買価格 < 収益還元価格 → 収益面で割安 売買価格 > 収益還元価格 → 収益面で割高

Cap Rate(還元利回り)

きゃっぷれーと

そのエリア・物件タイプで、投資家が期待する利回り水準。周辺の取引事例から算出し、物件の適正価格を逆算したり、出口(売却)価格の推定にも使う。

計算式

Cap Rate = NOI ÷ 物件価格 × 100(%)

出口戦略

でぐちせんりゃく

この物件をいつ・いくらで売るかの計画。4つのパターンがある: 標準(最終年のNOI ÷ エリア平均Cap Rate)、チャレンジ(+10%、好況・物件改善等)、安定(-10%、保守的)、土地残存(建物の価値をゼロとし、土地だけの価値で売却)。

譲渡所得税

じょうとしょとくぜい

物件を売った利益にかかる税金。税率が保有期間で大きく変わる。5年以下(短期譲渡): 39.63%、5年超(長期譲渡): 20.315%。「5年」は売却した年の1月1日時点で判定。

補足

短期: 所得税30.63% + 住民税9% = 39.63% 長期: 所得税15.315% + 住民税5% = 20.315%

デッドクロス

でっどくろす

元金返済額が減価償却費を上回る年。税引後の手残りが急に悪化するポイント。年数が経つと減価償却が終わり、元金返済だけが残る。税金が増えて、実際の手残りが急減する。サラリーマン大家が最も見落としがちなリスク。

減価償却

げんかしょうきゃく

建物の価値が年々下がることを経費として計上できる仕組み。実際にお金は出ていかないのに経費になる = 節税効果がある。

計算式

年間減価償却費 = 建物価格 ÷ 法定耐用年数

補足

中古の場合: 残存耐用年数 = 法定耐用年数 − 築年数 +(築年数 × 0.2) 耐用年数を超えた建物は「法定耐用年数 × 0.2」が残存年数。

損益通算

そんえきつうさん

不動産で出た赤字を、給与所得と相殺して所得税を減らせる仕組み。減価償却で「帳簿上は赤字」にできれば、給与から引かれる所得税・住民税が減る。実際のキャッシュフローはプラスでも帳簿上マイナスにできることがある。

固定資産税・都市計画税

こていしさんぜい・としけいかくぜい

不動産を持っているだけで毎年かかる税金。固定資産税評価額は公示地価の約70%が目安。

計算式

固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1.4%
都市計画税 = 固定資産税評価額 × 0.3%(上限)
合計 = 評価額 × 約1.7%

感度分析

かんどぶんせき

「もし賃料が下がったら?空室が増えたら?金利が上がったら?」を数字で確認する分析。楽観(空室率 -2pt)、標準(変動なし)、悲観(賃料-5% / 空室+5pt / 金利+1%)の3ケースで検証。

ストレステスト

すとれすてすと

感度分析をさらに厳しくしたもの。「最悪の場合どうなるか」を見る。弱(賃料-3%/空室+3pt/金利+0.5%)、中(賃料-5%/空室+5pt/金利+1.0%)、強(賃料-10%/空室+10pt/金利+2.0%)の3段階。

IRR(内部収益率)

あいあーるあーる

「投資全体を通じて、年間何%のリターンがあったか」を表す指標。Levered IRR(レバード)はローンを使った場合の自己資金に対するリターン。Unlevered IRR(アンレバード)はローンなし(全額自己資金)の場合のリターン。

判断の目安

A13%以上B10%以上C8%以上D8%未満

NPV(正味現在価値)

えぬぴーぶい

将来のキャッシュフローを「今の価値」に換算したときに、投資額を上回るかどうか。

読み方

NPV > 0 → 投資する価値あり NPV = 0 → トントン NPV < 0 → 投資しない方がいい

Equity Multiple(自己資金倍率)

えくいてぃまるちぷる

投資期間全体で、自己資金が何倍になったか。

計算式

Equity Multiple =(累積キャッシュフロー + 売却手取り)÷ 初期自己資金

読み方

1.5x = 自己資金が1.5倍になった。2.0x = 2倍になった。

判断の目安

A1.80x以上B1.55x以上C1.30x以上D1.30x未満

公示地価

こうじちか

国が毎年1月1日時点で公表する「土地の正常な価格」。国土交通省が約26,000地点を調査し、毎年3月下旬に公表。土地取引の指標、公共用地の取得価格の基準に使われる。

路線価

ろせんか

道路に面した土地1平米あたりの価格。相続税・贈与税の計算に使う。国税庁が毎年7月に公表。公示地価の約80%が目安。相続税評価、固定資産税評価の基礎、銀行の担保評価に使われる。

実勢価格

じっせいかかく

実際に売買された価格。国土交通省が四半期ごとに公表。公示地価の約1.1〜1.2倍が目安。相場感の把握、売買価格の妥当性チェックに使われる。

3つの価格の関係

みっつのかかくのかんけい

路線価(約80%)< 公示地価(100%)< 実勢価格(約110-120%)。例: 公示地価 100万円/平米のエリアなら、路線価は約80万円/平米、実勢価格は約110-120万円/平米。

つぼ

不動産業界で広く使われる面積単位。1坪 = 約3.306平米、1平米 = 約0.3025坪。「坪単価」= 1坪あたりの価格や賃料。

延床面積

のべゆかめんせき

建物の各階の床面積を合計したもの。

専有面積 / 賃貸可能面積

せんゆうめんせき

実際に賃貸に出せる面積。共用部(廊下・エレベーター等)を除いた面積。

※ 本ツールの計算結果は参考値です。投資判断はご自身の責任で行ってください。

※ 税務・法律の判断は税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。