目次(10 カテゴリ)
表面利回り
ひょうめんりまわり物件価格に対して、年間の家賃がどれくらいの割合か。経費やローン返済を一切考慮していない「見かけの利回り」。広告で「利回り○%!」と書いてあるのはほぼこれ。実際の手残りとはかなり違うので、これだけで判断するのは危険。
計算式
表面利回り = 年間家賃収入 ÷ 物件価格 × 100(%)
例
物件価格 5,000万円、月額家賃 40万円の場合 40万 × 12ヶ月 ÷ 5,000万 × 100 = 9.6%
判断の目安
実質利回り / NOI利回り
じっしつりまわり経費を引いた後の「本当の利回り」。管理費・修繕費・保険・税金などの経費を引いた後の数字。表面利回りよりずっと現実に近い。
計算式
実質利回り = NOI(年間純収益)÷ 物件価格 × 100(%)
判断の目安
CCR(自己資金利回り)
しーしーあーる自分が出したお金(頭金)に対して、年間どれだけ返ってくるか。「1,000万円の頭金で年60万円の手残り → CCR 6%」のように、自分のお金に対するリターンがわかる。株の配当利回りと比較しやすい指標。
計算式
CCR = 年間キャッシュフロー(税引前)÷ 自己資金 × 100(%)
判断の目安
キャッシュフロー率
きゃっしゅふろーりつ物件価格に対して、ローン返済後の手残りがどれくらいの割合か。
計算式
CF利回り = 年間キャッシュフロー(税引前)÷ 物件価格 × 100(%)
判断の目安
DSCR
でぃーえすしーあーる「家賃収入で借金の返済をどれだけ余裕をもって賄えるか」の倍率。銀行が最も重視する指標の一つ。「1.2倍以上ないと融資しない」という基準を持つ銀行が多い。
計算式
DSCR = NOI(年間純収益)÷ 年間ローン返済額
読み方
1.0 = 収入と返済がギリギリ同額(余裕ゼロ) 1.3 = 返済額の1.3倍の収入がある(30%の余裕) 0.8 = 収入が返済額に足りない(赤字)
判断の目安
返済比率
へんさいひりつ家賃収入のうち、ローン返済に何%使われるか。低いほど安全。DSCRの裏返しで、DSCR 1.3 ≒ 返済比率 55%程度。
計算式
返済比率 = 年間ローン返済額 ÷ 年間実効収入 × 100(%)
読み方
返済比率 50% = 家賃の半分が返済に消える。低いほど安全。
判断の目安
BER(損益分岐入居率)
びーいーあーる最低何%入居していれば赤字にならないか。BERが90%を超えていると、少しの空室で赤字になるため非常にリスクが高い。
計算式
BER =(運営費 + 年間ローン返済額)÷ 満室家賃収入 × 100(%)
読み方
BER 75% = 入居率75%でトントン。それ以下なら赤字。
判断の目安
LTV(融資比率)
えるてぃーぶい物件価格に対して、いくら借りるか。LTVが高い(フルローンに近い)ほどレバレッジは効くが、返済負担も重くなる。銀行はLTV 70-80%を基準にすることが多い。
計算式
LTV = ローン借入額 ÷ 物件価格 × 100(%)
読み方
LTV 80% = 物件価格の8割を借入。残り2割が自己資金(頭金)。
ICR(金利カバー率)
あいしーあーるNOIが利息の何倍あるか。
計算式
ICR = NOI ÷ 年間利息支払額
判断の目安
Debt Yield(デットイールド)
でっといーるど借入額に対するNOIの割合。銀行がローンの安全性を見る指標。LTVやDSCRは金利や返済期間で変わるが、Debt Yieldは純粋に「借りた額に対してどれだけ稼ぐか」なので、銀行間で比較しやすい。
計算式
Debt Yield = NOI ÷ ローン借入額 × 100(%)
判断の目安
NOI(年間純収益)
えぬおーあい家賃から経費を引いた、ローン返済前の年間利益。ローンの返済(元金・利息)、減価償却、所得税は含まない。純粋に「物件が稼ぐ力」を見る指標。
計算式
NOI = 実効収入 − 運営費合計
実効収入
じっこうしゅうにゅう空室を見込んだ後の、実際に入ってくる見込みの年間家賃。
計算式
実効収入 = 満室家賃 ×(1 − 空室率)+ その他収入
運営費
うんえいひ物件を持っている限りかかる年間の経費。主な内訳: 賃貸管理費(PM費・家賃の3-8%)、建物管理費(BM費)、水光熱費、火災保険料、固定資産税・都市計画税、修繕費、原状回復費、募集経費(AD費)。
キャッシュフロー(税引前)
きゃっしゅふろーNOIからローン返済を引いた、実際の手残り。これがマイナス = 毎月の給料や貯金から持ち出しが発生する。絶対避けたい状態。
計算式
税引前CF = NOI − 年間ローン返済額(元金 + 利息)
元利均等返済
がんりきんとうへんさい毎月の返済額が一定の、最もポピュラーな返済方法。初期は利息の割合が大きく、後半は元金の割合が大きくなる。返済額は変わらないので計画が立てやすい。
元金均等返済
がんきんきんとうへんさい毎月の元金返済額が一定の返済方法。初期の返済額が大きい。利息が減っていくので、毎月の返済額は徐々に減る。総支払利息は元利均等より少ない。
融資期間の上限
ゆうしきかんのじょうげん銀行は一般に「法定耐用年数 − 築年数」を融資期間の上限とする。RC: 47年、重量鉄骨: 34年、軽量鉄骨: 27年、木造: 22年。銀行によっては耐用年数超えでも融資する場合あり。
補足
築20年の場合 → RC: 27年、重量鉄骨: 14年、軽量鉄骨: 7年、木造: 2年
積算評価
せきさんひょうか「この土地と建物を今作り直したらいくらか」という原価ベースの評価。銀行がまず見る評価方法。「積算評価 ≧ 融資希望額」なら担保として十分と判断されやすい。
計算式
土地評価 = 路線価 × 土地面積 × 各種補正率 建物評価 = 再調達原価 × 延床面積 × 残存年数 ÷ 法定耐用年数 積算評価 = 土地評価 + 建物評価
読み方
売買価格 < 積算評価 → 割安(銀行融資が引きやすい) 売買価格 > 積算評価 → 担保不足の可能性あり
収益還元評価
しゅうえきかんげんひょうか「この物件が生む収益から逆算した価値」。直接還元法で算出する。
計算式
収益還元価格 = NOI ÷ Cap Rate
例
NOI 500万円、Cap Rate 5% の場合 500万 ÷ 5% = 1億円
読み方
売買価格 < 収益還元価格 → 収益面で割安 売買価格 > 収益還元価格 → 収益面で割高
Cap Rate(還元利回り)
きゃっぷれーとそのエリア・物件タイプで、投資家が期待する利回り水準。周辺の取引事例から算出し、物件の適正価格を逆算したり、出口(売却)価格の推定にも使う。
計算式
Cap Rate = NOI ÷ 物件価格 × 100(%)
出口戦略
でぐちせんりゃくこの物件をいつ・いくらで売るかの計画。4つのパターンがある: 標準(最終年のNOI ÷ エリア平均Cap Rate)、チャレンジ(+10%、好況・物件改善等)、安定(-10%、保守的)、土地残存(建物の価値をゼロとし、土地だけの価値で売却)。
譲渡所得税
じょうとしょとくぜい物件を売った利益にかかる税金。税率が保有期間で大きく変わる。5年以下(短期譲渡): 39.63%、5年超(長期譲渡): 20.315%。「5年」は売却した年の1月1日時点で判定。
補足
短期: 所得税30.63% + 住民税9% = 39.63% 長期: 所得税15.315% + 住民税5% = 20.315%
デッドクロス
でっどくろす元金返済額が減価償却費を上回る年。税引後の手残りが急に悪化するポイント。年数が経つと減価償却が終わり、元金返済だけが残る。税金が増えて、実際の手残りが急減する。サラリーマン大家が最も見落としがちなリスク。
減価償却
げんかしょうきゃく建物の価値が年々下がることを経費として計上できる仕組み。実際にお金は出ていかないのに経費になる = 節税効果がある。
計算式
年間減価償却費 = 建物価格 ÷ 法定耐用年数
補足
中古の場合: 残存耐用年数 = 法定耐用年数 − 築年数 +(築年数 × 0.2) 耐用年数を超えた建物は「法定耐用年数 × 0.2」が残存年数。
損益通算
そんえきつうさん不動産で出た赤字を、給与所得と相殺して所得税を減らせる仕組み。減価償却で「帳簿上は赤字」にできれば、給与から引かれる所得税・住民税が減る。実際のキャッシュフローはプラスでも帳簿上マイナスにできることがある。
固定資産税・都市計画税
こていしさんぜい・としけいかくぜい不動産を持っているだけで毎年かかる税金。固定資産税評価額は公示地価の約70%が目安。
計算式
固定資産税 = 固定資産税評価額 × 1.4% 都市計画税 = 固定資産税評価額 × 0.3%(上限) 合計 = 評価額 × 約1.7%
感度分析
かんどぶんせき「もし賃料が下がったら?空室が増えたら?金利が上がったら?」を数字で確認する分析。楽観(空室率 -2pt)、標準(変動なし)、悲観(賃料-5% / 空室+5pt / 金利+1%)の3ケースで検証。
ストレステスト
すとれすてすと感度分析をさらに厳しくしたもの。「最悪の場合どうなるか」を見る。弱(賃料-3%/空室+3pt/金利+0.5%)、中(賃料-5%/空室+5pt/金利+1.0%)、強(賃料-10%/空室+10pt/金利+2.0%)の3段階。
IRR(内部収益率)
あいあーるあーる「投資全体を通じて、年間何%のリターンがあったか」を表す指標。Levered IRR(レバード)はローンを使った場合の自己資金に対するリターン。Unlevered IRR(アンレバード)はローンなし(全額自己資金)の場合のリターン。
判断の目安
NPV(正味現在価値)
えぬぴーぶい将来のキャッシュフローを「今の価値」に換算したときに、投資額を上回るかどうか。
読み方
NPV > 0 → 投資する価値あり NPV = 0 → トントン NPV < 0 → 投資しない方がいい
Equity Multiple(自己資金倍率)
えくいてぃまるちぷる投資期間全体で、自己資金が何倍になったか。
計算式
Equity Multiple =(累積キャッシュフロー + 売却手取り)÷ 初期自己資金
読み方
1.5x = 自己資金が1.5倍になった。2.0x = 2倍になった。
判断の目安
公示地価
こうじちか国が毎年1月1日時点で公表する「土地の正常な価格」。国土交通省が約26,000地点を調査し、毎年3月下旬に公表。土地取引の指標、公共用地の取得価格の基準に使われる。
路線価
ろせんか道路に面した土地1平米あたりの価格。相続税・贈与税の計算に使う。国税庁が毎年7月に公表。公示地価の約80%が目安。相続税評価、固定資産税評価の基礎、銀行の担保評価に使われる。
実勢価格
じっせいかかく実際に売買された価格。国土交通省が四半期ごとに公表。公示地価の約1.1〜1.2倍が目安。相場感の把握、売買価格の妥当性チェックに使われる。
3つの価格の関係
みっつのかかくのかんけい路線価(約80%)< 公示地価(100%)< 実勢価格(約110-120%)。例: 公示地価 100万円/平米のエリアなら、路線価は約80万円/平米、実勢価格は約110-120万円/平米。
坪
つぼ不動産業界で広く使われる面積単位。1坪 = 約3.306平米、1平米 = 約0.3025坪。「坪単価」= 1坪あたりの価格や賃料。
延床面積
のべゆかめんせき建物の各階の床面積を合計したもの。
専有面積 / 賃貸可能面積
せんゆうめんせき実際に賃貸に出せる面積。共用部(廊下・エレベーター等)を除いた面積。
※ 本ツールの計算結果は参考値です。投資判断はご自身の責任で行ってください。
※ 税務・法律の判断は税理士・弁護士等の専門家にご相談ください。